突然ですが、PSEマークという言葉を聞いたことはあるでしょうか?
PSEマークの表示が義務付けられた際にはちょっとした社会問題にもなったためご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、最近ではPSEマークという言葉自体聞く頻度が減ってきたので、知らないという方も多いのではないでしょうか。
PSEマークは私たちの暮らしに欠かせない電気製品の安全性と関わりのある項目ですので、この機会にPSEマークのことを理解しておきましょう!
PSEマークとは?
PSEマークとは、電気製品が「電気用品安全法」で定められた安全規格を満たしていることを証明するためのマークのことで、電気製品の製造および輸入を行う事業者は法で定められた手続き義務を履行し、その製品にPSEマークを表示しなければいけません。
PSEとは、「Product Safety Electrical appliance & materials」の頭文字から取った名称で、電気製品が原因となる火災や感電などから消費者を守る目的で2001年4月1日に施行されました。
PSEマークはどうして必要になったの?
PSEマークの表示が義務付けられた背景にあるのが、度重なるモバイルバッテリーや粗悪な電気製品による事故です。
スマートフォンの普及に伴い、急速に市場に増えだしたモバイルバッテリーですが、それらの中には十分な安全対策が施されていないものも混在し、その安全対策不足が原因とみられる出火事故などが相次ぎました。
このような背景を受け、消費者が安全性の高い製品を選ぶための基準として誕生したのがPSEマークです。
PSEマークの義務化にはモバイルバッテリーやスマホの発火事故が背景にあったんですね。
PSEマークがないとどうなるの?
PSEマークは、国が許可したり国から認証を取得したりするものではなく、電気用品安全法上の義務を果たした証として、届出事業者が自らの責任で電気製品に表示するものです。
PSEマークが取得できていない電気製品を販売したり、販売の目的で陳列したりした場合、販売店には厳しい罰則が課されます。
また、海外の製造事業者はPSEマークをつけられないため、輸入業者はあくまでも自らの責任で届出や適合確認などを行う必要があります。
安価な輸入商品はPSEマークが付いているかしっかりと確認したほうがいいですね!
すべての電気製品にPSEマークは必要?
私たちの暮らしの中には実に様々な電気製品がありますが、それら全てがPSEマークの対象というわけではありません。
PSEマークの対象であるかどうかは、その製品の具体的な機能などによって判断され、原則としては以下のようなものが対象となります。
- 商用交流電源に接続して使用する機械や部品のうち、政令・省令・規則等で指定するもの
- 乾電池のみで動作するものは対象外
- 取り外し式ACアダプター方式の機器で、ACアダプターを含まない状態では、ほとんどの場合で対象外
- 電源の電圧から、低圧に変圧された回路に接続する部品や電源と電気的接続のない部品は対象外
少し表現が難しいので、具体的な品目で見てゆきましょう。
- 冷蔵庫、電気調理器具、食器洗い乾燥機などのキッチン家電
- 洗濯機、掃除機、ドライヤー、アイロンなどの一般家電
- エアコン、扇風機、加湿器などの空調家電
- テレビ、ステレオ、DVDデッキなどのAV家電
- 蛍光灯、電灯、スタンドなどの照明器具
- テレビゲーム機、電動おもちゃなど
- マッサージ機、電気治療器など
- 電動工具などのDIY用品
つまり、原則として家庭用コンセントから電源を取る多くの電気製品が対象となるのですが、乾電池のみで動作するものが対象外ですので、当店で取り扱っている製品でいうと時計は対象外となります。
ちなみに、パソコンおよびプリンタなどの周辺機器、電話機、ファックスなどは、原則PSEマークの規制対象外となっています。
全ての電気製品にPSEマークが必要というわけではないんですね。
ひし形マークと丸形マークの違い
PSEマークにはひし形のものと丸形のものがあります。
どちらも電気製品の安全性を示すという点では同じですが、電気製品の種類によってマークが使い分けられています。
ひし形のPSEマーク
ひし形のPSEマークは、電気用品の中でも特に安全性を重視する「特定電気用品」116品目が対象とされ、登録検査機関による適合性検査と工場検査が必要となっています。
「特定電気用品」の定義としては「長時間無監視で使用されるもの」、「人体に直接触れて使用するもの」、「社会的弱者が使用するもの」が対象となり、具体的な品目としては以下の通りとなります。
- 電源タップやACアダプタ
- 自動販売機
- 電気マッサージ機
- 電気温水器 など全116品目
丸形のPSEマーク
丸形のPSEマークは、「特定電気用品」以外の電気用品の中で電気用品安全法の対象となる341品目が指定されており、具体的な品目は以下の通りです。
- リチウムイオン畜電池
- テレビジョン受信機
- 電気冷蔵庫
- 電気こたつ
- 電気スタンド など全341品目
こちらは第三者機関での検査は任意となっていて、外部の検査機関や自主検査を行ってPSEマークを表示します。
PSEマーク付き製品で安全な暮らしを!
ここまで見てきたように、PSEマークが付いている電気用品は「電気用品安全法」の基準をクリアした安全性の高い製品となっています。
安全な暮らしのためにも、電気製品ご購入の際にはPSEマークのチェックをお忘れなく!
もちろん当店で取り扱いさせていただいている照明器具も全てPSEマーク付きです!!